中国の香港の関係は世界地図を見てみると、中国と香港は同じ中国大陸に位置しており、色分けしている地図でみても中国と同じ色をしているので、香港は中国の国の一部であることは分かります。
ですが中国と香港は、違う国のように感じてしまうこともあります。
その原因は歴史に大きな関係があり、深く中国と香港の違いが分かれば、政治や経済についてより理解が深まり、これから仕事や勉強で中国や香港に滞在する機会がある人には、参考になることも多いと思います。
中国と香港の違いを簡単に理解できるように、大事な部分をまとめて伝えていきます。
目次
中国と香港の違いはいつから始まったのか
イギリスの主権から「香港返還」されたのが1997年7月1日で、これにより香港は中国に返還、再譲渡されることになりましたが、香港は私達が生まれずっと昔、1842年の南京条約(アヘン戦争によって領土を譲渡することになる)によりイギリスの永久領土となっていました。
約155年の間わたりイギリスが統治を行い、香港は自由貿易港として栄えました。
中国といえば共産主義のイメージがありますが、香港では資本主義制度が導入されて、香港の経済は20世紀に飛躍的に進歩していきました。
長い期間イギリスに統治され資本主義で経済が回っていたので、経済・文化・公用語までも、中国とはあらゆる面で違います。
中国と香港の言葉の違い
香港は中国語が公用語と勘違いされていますが、この2つのエリアでは使われている公用語や漢字の書体が違います。
香港では広東語・英語・中国語が使われますが、公用語は広東語であり、広東語=中国語ではありません。
香港で使われている広東語を学べば、中華圏エリアの人達とコミュニケーションが可能になれると思って人には残念ですが、中国では広東語は幅広く通じません。
また中国では民族語などを含めると言語が多数ありますが、一般的に標準語に使われているのが北京語またはマンダリンとも言われています。書体は簡体字という簡略化されたものが使われています。
最近の香港の若者は北京語を小学校から勉強する機会も増えてきているので、どちらもしゃべる人達が増えています。またイギリスの統治期間が長かったことや、いい学校になると授業はすべて英語になることから、いい大学に入る条件でもあるので、幼少期から英語の教育が盛んです。
香港では難しい話題になると広東語と英語が混ざいして、奇妙なコミュニケーションになることがあります。
中国と香港ではお札が違う
毛沢東が描かれいる中国のお札は有名ですが、これは日本では「人民元」と呼ばれいます。
また香港で使われているのが、ライオンが描かれいるのが印象的なお札「香港ドル」が使われているのでお金が違います。
香港ドルはペッグ制によって米ドルの通貨レートと一定に保つ制度を取り入れてますが、人民元は切り上げを行っているので、人民元=香港ドルが必ずしもイコールではありません。
香港ドルは民間の3銀行が(香港上海銀行・スタンダード・チャータード銀行)中央銀行に変わって紙幣を発券していて、1つの紙幣に3種類のデザインが存在しています。
香港は独立した政治・経済・文化
1997年にイギリスから香港が返還されたときに、中国は香港を「特別行政区」として中国本土とは別のこれまで行われていた資本主義の政治や経済の仕組みを続けることを許可しています。
表向きは中国とは違い資本主義が引き継がれていますが、中国本土からの圧力も強く頻繁に香港市民によるデモが起きることがあります。
一国二制度の中国と香港の違いは
中国と香港は、一国二制度という日本には馴染みのない政治を行っています。
また150年以上もイギリスに統治されていた背景もあり、中国人と香港人はまったくことなる文化や国民性の違いを持つようになりました。
1997に香港が返還された当時は、香港は中国よりもはるかに超えるGDP(およそ20%以上)を占めていて、当時の中国にはコントロールできない存在でもありました。そこで返還から50年後の2047年までは、一国二制度とうシステムを取り入れることにしました。
しかし最近の中国の目まぐるしく発展により、2047年まで一国二制度を認める必要性も薄れるようになり、近年では香港の政治に中国政府が干渉するようになりデモが行われることもあります。
中国と香港では男女比が違う
現在では中国でも一人っ子政策を廃止していますが、中国では男性の方が圧倒的に多いのに対して、香港は女性の方が多くなります。
中国では男性が女性を取り合いますが、香港では女性が男性を取り合います。男性不足で頭を悩ましている香港と、男性が過多の中国。男女比のバランスが上手くとれないのが、今の中国の特徴の一つになります。
中国と香港のインターネット規制の違い
中国政府はネット検閲が行われている為、中国と香港ではインターネットの規制が違います。その為中国政策にとって都合の悪いと思われるサイトには、中国本土から基本的にアクセスすることができません。その為にスマホのアプリであってもLINEやWhat’s Upが使われることはなく、,グーグルのサービスも全部使われていません。
その為中国に訪れた観光客が、SNSで連絡を取り合えなかったり、グーグルマップが使えなくて困るって話はよく聞きます。
その点香港にはネット検閲がないため日本のように、一般的に世界で使われているサービスに対してはアクセスすることができます。
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中国人と香港人の生活のマナー
中国を旅行しているとよく感じるのが、中国人のマナーの悪さです。中国人のマナーの悪さは世界的にも有名で、ヨーロッパ諸国の国では、中国人観光客を泊めないホテルがあるほどです。
もちろん上海などの都会に住んでいる人達は、スマートでマナーもしっかりしている人達が多いですが、田舎に行くほどマナーの悪さは目立ってきます。
その点香港の人達は、日本人っぽいイメージがあります。並ぶ必要がある時は、列をなしてしっかりと並ぶ光景をよく目撃します。
中国と香港の電車内での違い
中国人がマナーを守らないのは、電車内でもよく見る光景です。スマホで大声でビデオチャットしたり、少し椅子に空きがあれば、横になってくつろぐなどはよくあります。
ですが香港は電車内は、比較的に静かです。飲食は禁止されているが、スマホで通話することは禁止されていないので使用しますが、騒がしくわありません。
中国と香港の家の広さの違い
中国と香港では、土地の広さが圧倒的に違います。香港は土地が狭いうえに、山岳地帯が多く住宅開発が進まないでいます。また人口増加にともなって、土地の値段は毎年右肩上がりに上昇しています。
またお金持ちの中国人が投資や資産運用のために、香港の不動産を買い漁っているのが原因になっているとも言われています。
その為に香港では家賃が払えないために、地下鉄や24時間営業のマクドナルドなどで暮らす人達もいます。
その点中国は土地が広大なので、家が大きいことで有名です。
香港ではカップルがイチャイチャしている
中国人は公共の場でイチャイチャすることがありますが、香港でのイチャイチャはそれ以上だと言われています。
その背景には住宅が狭いことや、両親と同居している人達が多いため、イチャイチャできる場所がないのが原因になります。
また女性が怒ったら怖いのは、中国人より香港人であるといいます。広東語の早口でまくし立てて怒るので、より一層恐怖を感じます。
まとめ
中国人と香港人は民族のルーツは同じかもしれませんが、アヘン戦争後にイギリスに統治されていた香港では、新たなアイデンティティーや生活スタイルが生まれました。
また返還後も特別行政区として中国本土とは違う機能をしているので、今でも全く違う国であるかのように感じます。
中国人と香港人では、お互いの価値観が意見が違うこともありますが、あまり干渉せずにいいバランスを保っています。
これからの未来に香港が特別行政区ではなくなり、中国の都市として機能すればどのような変化が訪れるかはわかりませんが、現在のところ中国と香港に住む人達は、全く異なる国に住んでいる感覚でいる人達が多いのではないでしょうか。