中国本土に旅行に行って、すばらしい風景に感動し、「おぉ!これはFacebookに上げよう。」などと思って、サイトを開いたら使用できなかった、なんていう経験はありませんか?
そうです。中国では使用できないSNSなどのツールがあるのです。
ここでは、それについて詳しく解説して行きましょう。
目次
中国では使用できない検索サイトが存在する理由
中国では情報統制が厳しいため検索サイトが制限されている
中国政府は、国民の情報収集や発信を厳しく制限しており、特に政府にとって都合の悪いワードは、どのサイトでも検索不可となります。
その理由は、『金盾(グレートファイアウォール)』というFirewallが、当局によって敷かれているからです。『金盾』とは、政府によるインターネット検閲・ブロックシステムのことです。
『金盾』により、Google、Facebook、Twitter、Youtubeなど世界的に広く使われているインターネット・ツールは、監視対象となっており、使用できません。
例外は香港とマカオです。中国本土とは違う法律や行政システムを持つ特別行政区であるため、規制はそこまで厳しくないのです。
中国国内では独自の検索サイトが使用されている
ウェイポー
芸能ニュースなどで、中国版ツイッター『微博()』というのを、一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか?
それと同じように中国版Googleとでもいった検索サイトが存在します。
中国国内で使用されている検索サイト
『百度(バイドゥ)』が全体の70%以上と圧倒的なシェアを占めています。
一度日本に進出撤退したという経緯があるので、ご存知の方も多いかと思います。
人口の多い中国で70%以上のシェアなのですから、世界的に見るとGoogleに次いで、シェア第2位となっています。Yahooなどと同じく、検索エンジンの他にニュースや天気、百度百科(Wikipediaの中国版)などのサービスも充実しています。
それを追うような形で、『神馬(シェンマ)』、『360捜索(サンリューリンソウスオ)』、『捜狗(ソウゴウ)』が同じぐらいのパーセンテージで続いています。
『神馬(シェンマ)』は、モバイル用に特化しており、検索結果の前に上位カテゴリを表示するという独自のシステムを持っています。それに加えて、完全にスマホユーザーが使いやすいように作られています。
ちなみに、神馬(シェンマ)のネーミングは、中国語で「何?」というのを「シェンマ?」と発音することから、来ているようです。面白いですね。
『360捜索(サンリューリンソウスオ)』は、当初、パソコンに導入するウィルス対策ソフト『奇虎360』を提供していましたが、利用者の増加に伴い、検索エンジンを立ち上げました。
そのため、ウィルスに感染しにくいということで、パソコン・ユーザーのシェアが高くなっています。
『捜狗(ソウゴウ)』は、デスクトップとモバイルの入力方式ソフトウェアの開発事業をメインとしていましたが、現在では、検索エンジンにも事業を拡大しました。
中国で人気のSNSである「WeChat(微信)」と連携しており、自ずとSNSユーザーが利用するようになっています。現在では、『百度(バイドゥ)』のシェアを脅かす存在となっています。
中国国内で検索サイトを使用するには?
中国国内でも使用可能な日本語検索サイト
もちろん前述の中国検索サイトは使えますが、中国語で入力する必要がありますし、当然、結果も中国語で出てきます。
そこで、日本語での検索が可能で、中国でも使用できるサイトをご紹介します。
それは、Bing、goo、nifty、infoseek、So‐netです。
検索は代替の検索エンジンを使うとしても、結局、FacebookなどのSNSは使えないのでしょうか?
VPN(Virtual Private Network)を使えば、SNSも使用可能となります。
VPNとは、インターネット上に仮想的な専用線を設けて、セキュリティ上、安全な経路を使ってデータをやり取りすることです。
つまり、回線の安全を守るための装置なのですが、これを使うことによって『金盾』の影響を受けないで済むのです。
中国国内でSNSを使用するために、VPNが必要であれば、どのみち中国はネット環境が不安定ですので、それを解消するためにVPN機能付きの海外用ポケットWi-Fiをレンタルすることをおすすめします。
これで、思い立ったときにすぐFacebookに投稿できますし、インスタ映えする写真をアップすることもできますよ。
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まとめ
中国のネット事情、特に検索サイトについて、おわかり頂けたでしょうか?
特殊なネット環境の中国で、日本と同じようにストレスなく、インターネットやSNSを使うためにはそれなりの準備が必要なのです。
準備を万全に用意して、出張や旅行期間中も充実したネットライフを送ってください。